違法マルチ商法

違法マルチ商法（合法との違い）

■違法マルチ商法（合法との違い）

マルチ商法、ネットワークビジネスという言葉を聞けばなんとなくうさんくさい、あぶないビジネスといったイメージがどうしても先行しがちですが、正確にどういうものかを説明しようと思うとなかなか難しいのではないでしょうか。
マルチ商法は身の回りに非常にたくさん存在しており、いつこういう話が自分に回ってくるかもわかりません。
しっかりとした知識を身に付けて、いざという時に適切に対応できるようにしておきたいものですね。

マルチ商法というのは、法的には、「特定商取引に関する法律」で連鎖販売取引として定められた商品の販売方法です。
もともとマルチレベルマーケティング（MLM）というビジネス手法からマルチ商法という名前がつけられており、アメリカが発祥のビジネスです。マルチレベルマーケティングは、口コミで消費を拡大していき大きな流通を起こすネットワークマーケティングのことでもあります。
日本国内においても法律で定められたビジネスである以上、法律を遵守して営業活動を行っている限りはれっきとしたビジネスであるということをまず認識しておきましょう。

ただ、マルチ商法と言えば、いかにも悪徳商法の代名詞という感じで使われることが多いですが、なぜそんなことになるかと言えば、合法のビジネスであるとはいってもその販売形態からして、非常に問題が起こりやすいビジネスであることが原因と言えるでしょう。

具体的に言えば、一般的に流通している商品の場合は、口コミで「この商品とってもいいよ！」と勧めた場合には利害関係が発生しないために、純粋にその友人のことを思って情報を提供するわけですが、マルチ商法の場合は、口コミで友人にその商品を紹介した場合に利害関係が発生するのが、一番問題が起こりやすいと言えます。

悪徳マルチ商法の会社を紹介した場合は、自分だけではなく友人も当然被害者になってしまうわけですが、たとえ、マルチ商法を法律に基づいて運営している会社自体は法律に基づいてしっかり運営している会社であったとしても、その会社の商品を紹介する場合に、紹介方法が強引だったり、過度に儲かることを強調したりして勧誘した場合には、その友人との関係がおかしくなったり、友人を失ったりすることにもなりかねません。

そのために、ネットワークビジネス、マルチレベルマーケティング、マルチ商法を自分がやる場合には、個人個人がきちんと法律の勉強をしておく必要があるでしょう。

このページでは、違法マルチ商法と合法マルチ商法の違いについて書いていますので、合法マルチ商法における起こりやすい問題についてはこの辺にしておいて、次は違法マルチ商法での代表的なトラブル例を見てみたいと思います。

■違法マルチ商法の代表的なトラブル例

必ず儲かると言われて数十万円もする高額な商品を買わされた

友達に遊びに誘われて行ってみたら、高額な商品を契約する羽目になった

何度も断ったのに、しつこく勧誘される

クーリングオフさせてくれない、クーリングオフできないと言われた

どうみても市場価格とかけ離れた商品を儲かるからとビジネスに誘われた

概要書面や契約書など、一切もらえなかった。

とうてい自分自身で使いきれない程の在庫を抱えさせられた

■ねずみ講、違法マルチ商法、マルチ商法の違い

ねずみ講	無限連鎖組織であること商品が介在していない金銭配当組織である生産的な活動を全くしていないマネー組織である
違法マルチ商法	商品が介在していても、常識とかけ離れた価格設定された商品を介在させているおどしや誇大表現など勧誘方法が悪質である儲かるから、ランクアップの為などと過剰な在庫を買わせる契約書がないクーリングオフできない
マルチ商法	法律を遵守した販売方法をとっている適正価格の商品を流通させている概要書面、契約書を適切に交付している販売、勧誘にノルマがない会員は愛用者で構成されているクーリングオフが記載されており、クーリングオフできる

■違法マルチ商法対策
違法マルチ商法の特徴として、非常に魅力的で射幸心をあおり、いかにもお金がたくさん稼げそうでおいしい話が人づてで自分のところにやってきます。
「おいしい話なんてあるわけがない。」
まずはそういう気持ちで安易にひっかかったりしないようにしたいものです。

大抵、そういう場合は、主旨を告げられないで、知人から「すごい話があるんだけど、話だけでも聞いてみない？」といった感じで誘われます。
そういう勧誘を受けたらいつも以上に慎重に対応しましょう。仮に話を聞く羽目になったとしても、その場で契約書類にサインしないで、一度自分の家に書類を持ち帰って、家族や友達に相談するなど、自分ひとりで判断したりしないようにしましょう。
誰でもものすごく儲かるとか、健康食品であれば、○○が治るなどという表現を使っているマルチ商法はそれだけで怪しいです。

万が一契約してしまったとしても、自分には合わない、あるいは騙されたと気づいた場合には、契約書面を受け取った日あるいは商品を受け取った日の遅い日から２０日間であれば無条件でクーリングオフできます。２０日間を過ぎてしまった場合でも法律違反や不実告知がある場合には契約の解除、取り消しをすることも可能です。

もし被害を受けたと思ったら、まずは近くの生活センターに相談してみましょう。

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